高校生の頃は、1メートルぐらいの短くて柔らかい竿で、メバル釣りを専門にやっていた。
今にして思えば、休日にメバルを狙う若者、と変な感じだが、当時の私は今よりももっと釣りに対して真剣だった。
高校生の頃によく行っていたのは、和歌山市にある和歌山港の防波堤。
20年も前の話なので、今はすっかり埋め立てられて景観が変わっているかも知れないが、当時和歌山港の釣り場は、地の一文字と呼ばれる地つづきの波止と、渡船でしか行けない、水軒一文字(多分、記憶の限り)という2つの波止があった。
もちろん、高校生の私に行けるのはこの地の一文字。
内向きは普通の防波堤。
外向きは大きめのテトラが入っていた。
このテトラは、神奈川県にあるような適当に入れたものじゃなくて、整然と並べられており、テトラの足の部分にちゃんと飛び乗る事ができた。
波止の高さは4から5メートルくらいあるから、今考えても怖い波止だっと思う。
落ちたらどうしよう、とはよく考えていたが、朝、真っ暗な時でもひょいひょいと身軽に飛び乗っていた。
その波止の先端部分、テトラポットが水面近くまで沈みこむ部分、そこが私の好きなポイントだった。
前には水軒一文字。
和歌山港を出入りする大型船が見えた。
そこに、前述した短めの竿を垂らす。
ハリスは1号くらいだったと記憶している。
浮きは付けず、当時で言う脈釣り。
エサは藻エビ。茶色っぽい、透明な感じ。
それを近くの釣具屋で500円分買い、電気ポンプで空気を送って生かしておいて、泳がせて釣った。
釣り方は、ただテトラの間に垂れるだけ。
エビが動き、竿先が僅かに動く。
ちょんちょん、と何かがつつき、あとはそのままぐぐーっと竿先を押し下げた。
だから、あたり、って一体何かよく分からなかった。
もしかしたら、きちんと当たりをとっていたらもっと釣れたのかも知れない。
釣れるのはメバルかカサゴ。
和歌山でがカサゴはガシラと言う。
小さいのなら、面白いように釣れた。
肝心のメバルも、小さいのなら数多く釣れた。
大きめのは20センチくらいがちらほら。
一番大きいには25.6センチだったと思う。
今、あんな風に釣ったらどうなるだろうか、と少し興味深い。
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